遠い陽光の中に消し忘れられた落書

アブサロム、アブサロム!(1/4位?):備忘録

「アブサロム、アブサロム!」(フォークナー、高橋正雄訳、講談社文芸文庫)

クェンティ(コンプソン)を中心的な「聞き手」として物語が進む。
まだ初期の南部の田舎町(村)ジェファソンに現れた事業家(と、言うのが適切だと想う)・サトペンと、既にジェファソンに居場所を築いた小さな商店主・(グッドヒュー・)コールドフィールド。

サトペンはジェファソンの人々には理解出来ない粗野とも言える野心(?)と、それを制御する精神の持主で、自らの事業の糧として、ジェファソンの人々の信頼を得ているコールドフィールドの娘・エレンと結婚し、一家を成す。サトペンを中心に語られる物語の血縁関係は複雑さを増して行くが・・
やがてエレンは死ぬが、彼女と入れ替わるようにサトペンに嫁いだローザは、サトペン家の興亡を受止めて生き残っている。
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  1. 2006/08/31(木) 19:08:41|
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八月の光:備忘録

「八月の光」(フォークナー、加島祥造訳、新潮文庫)

クリスマスの過去が現在に重なり・・・と想ったらバーデンとの関係が「三段階」に分けられて(物)語られ、その中に
「現在」は、さらにクリスマスの祖父母・ハインズ夫妻の登場と過去の物語を挟んで、クリスマスの捕縛・逃亡劇に連なり、牧師・ハイタワーの回想する過去を過ぎ、珍妙な道中カップルとなったリーナとブラウンの話で締め括られる。
これらは例により冗長さは全くなく、いや不可欠でありながら、むしろ簡潔であるとさえ言えよう。
驚愕的ですら、ある。
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  1. 2006/08/30(水) 10:33:44|
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八月の光(1/2位?):備忘録

「八月の光」(フォークナー、加島祥造訳、新潮文庫)

クリスマスの過去が、現在の話に重なるところまで。
回想ではないけれど実にP200・・・全文の1/3相当位ある。
が、全くに退屈させないどころか、読み始めると中座出来ない筆致。
しかも、これが訳文なのだから呆れてしまう。

加島訳は、恐らくは丁寧に訳すことを第一義に、出来るだけ意訳を避けているのではないだろうか?
ところどころ「?」というところもあるが、英語に置き直して読むと、加島流の誠実さを感じる。
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  1. 2006/08/29(火) 01:54:00|
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八月の光(1/5位?):備忘録

「八月の光」(フォークナー、加島祥造訳、新潮文庫)

ルーカス・バーチ(ジョー・ブラウン)を追う妊婦リーナ。
奇縁からリーナに近しくなる製材工場労務者ブラウン・バンチ、
ブラウンに近しいジェファスンに異様な執着を見せる(元)牧師・ゲイル・ハイタワー。
ブラウンが戻り家を共にするジョー・クリスマス、所有者・ジョアナ・バーデン。
主要人物は、ほぼ出たところであろうか?
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  1. 2006/08/26(土) 11:17:22|
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サンクチュアリ:備忘録

「サンクチュアリ」(フォークナー、加島祥造訳、新潮文庫)

ユックリと、やがて加速し続けるストーリー。
マニュアル・ライクなオートマチック車に乗っているような展開。
不思議なことに、多分、力を注いだと想われる最終章(?)は、
ない方が「サンクチュアリ」らしい終わり方だと感じた。

焦点は、むしろ奇怪とも言える正義漢的行動に走るホレスに当たっているように見える。
初期の方でのホレスの回想的会話が至極、暗示的だ。
「例のたくましき緑のなかに内臓された繁殖の欲望というやつだ。」
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  1. 2006/08/19(土) 09:29:08|
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サンクチュアリ(1/3位?):備忘録

「サンクチュアリ」(フォークナー、加島祥造訳、新潮文庫)

多分、凡その登場人物が出たところか、と。
「恐ろしい」のはこれから、というところか?

フラフラ読んでると時間が掛かる。
少なくとも、初読は一気に読んでしまった方がいいんだろう。
再読の予定もないので、一応、丁寧に(苦笑)。
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  1. 2006/08/18(金) 10:50:36|
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妻隠:備忘録

「杳子」(古井由吉、新潮文庫)所収、「妻隠」

寿夫の夏風邪の一週間弱の休みの間の寿夫自身、妻・礼子、二人、二人を囲むモノゴトが描かれている。
杳子で免疫が出来ていて、比較的楽に読めた(苦笑)。
が、やはり筆致は鋭い。

隠喩的な語りをする老婆は、実は著者自身の投影像なのではないか?と想ってしまった。
この老婆は初めと最後半に登場し、中盤では礼子との会話中での登場となるが、
全体の構図を寿夫の「読み」を通じてスッキリと見通せるように組み込まれているようだ。
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  1. 2006/08/12(土) 02:18:57|
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「杳子」:備忘録

「杳子」(古井由吉、新潮文庫)所収、「杳子」

ストーリー的には難しくない。
が、あまりに圧倒的なリアルさを持った(心理的?)描写でP20位で放り投げたくなった(爆)。

同書内の「妻隠」も同じだったら精神力勝負だな、コリャ・・・(^^;
しかも古井由吉モノ、他に四冊も買い溜めしちゃってるよ(滝涙)。
以前に読んだ古井由吉は、確か短編集で正統派!みたいな端正な感じだった記憶があるんだけどなぁ・・・
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  1. 2006/08/11(金) 22:44:32|
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「刺青の蓮華」他三作:備忘録

「重力の都」(中上健次、新潮文庫)所収、「刺青の蓮華」「ふたかみ」「愛獣」三作

短編集中、後半三作の内「盲目」に触れるのは「ふたかみ」のみ。
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  1. 2006/08/11(金) 00:16:55|
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鉄道屋:備忘録

「鉄道屋(ぽっぽや)」(浅田次郎、集英社文庫)

浅田次郎の直木賞受賞作、短編集。
涙モノとしては「鉄道屋」「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」の四作。
なんか悔しい気もするけど、滅法、涙モノに弱い私は四作全てで泣きました(苦笑)。
どれを一番に据えるかが人によって異なる様が解説に書かれている。

敢えて言えば、私は何故か、圧倒的に女性支持者が多いとされる「ラブ・レター」。
体験に基づく作と本人が書き、恋愛小説と解説されているが、
恋愛小説という感じは受けなかった。
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  1. 2006/08/10(木) 11:52:04|
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想一葉、兼訪問帳

だから眠ろう、もう少ししたら
明日の計画を書き込んだノートを手に
今日見た、聞いた、触れた
そんな全てが、いつだって重過ぎるから
持ち切れない全てを眠ろう

by 「無意味という意味」 ちょ:まっく

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