湖面を走る草原

湖面から離れて夜は街を舐めている
少しの森と数多の疎林と
人工的な草むらを通り抜けていった夕焼けの名残を

哀しみは呼び起こされまい
山並を渡る雲に光る古の瞳、消え去る未来の眼
その内の一つは誰かのものであり
その全ては全ての人に共有されるものであり
時間量を超えて溢れ出でるのだろうけれど

砂の城は波に洗われることなく残され
人気のない海と乾いた空の狭間に伸びる先を求めながら
踏み固められ、足跡で汚された海辺に屹立するものだ

空き缶の中に閉じ込められた
蹴られた時の音を誰が聴くことが出来よう
音は外部ではなく内部へと移行し
それを満たすことがないままで
やがては内も外もなく、ただ一つに成り変わる

馬の背に疾駆する草波を乗せて風は留まり
円陣を組む集落の一人となる
集落の入口には馬たちがいななきもせず
しずかに草波毎に一頭、一頭と走り出てゆく

街は、どこまでも果てしない先に
夜の訪れは追われるものとなり
透過する夕焼けの中
草笛は全てのものに向かって吹き続けられる
2014-06-05 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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