いくつかの湖を巡って

窓を開くと閉じる景色があり
窓を閉じると想い出される景色があるように
湖に浮かぶ枯葉の塊を分けながら
ボートは静かに岸を離れてゆく
湖面に映る雲よりも深く
湖底はくぐもった色に染まったまま
流れ込む、いくつもの水流と
その源流の季節を運びに慌ただしく
その様を覗くためのボートの揺れに
湖上の城は静かに揺らめいている
夢中に水魚をすなどる水鳥たちの
見えない足の激しい動きを想いうかべ
少女は少しはにかんで山並を見上げる
水鳥の仲間の描く三角形は一辺が失われ
その一辺から響く鳴き声が甲高く響き
まだ流れ込んでこない季節の音色として
山を越えて他の湖にも反響する
ボートは違う湖の繋留場に辿り着き
そこでは枯葉が綺麗に清掃され
替りに美しい花弁が無残に水ぶくれしていた
2014-07-28 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

拝啓




Author mak From "空白"

想一葉、兼訪問帳

星々の冷却(書肆侃侃房)
渓谷0年(オンライン版)
Both by mさん

【 無意味という意味 】
すこしの風を追いかけて
【 短文 】
大海にも降る一滴
2015.07.17.

For Admin

落書内検索

月毎落書

一言お報せ

リンクは勝手に頂戴、削除してます
ご迷惑な場合は、ご一報下さい



メール・チェックは非常に稀です


BlogPeople

出現するかもエリア-転記候補