一人の震えに見る夢は

ぼくを過ぎる
懐かしさに似た、この痛みが
もし、君の哀しみの
ひとかけらとは言わずとも
似ているだけだとしても
似ている気がするだけだとしても
ぼくは少しの夢を見る

君の哀しみが
幻想としてだけ
揺らめいただけで
ぼくは君に開かれた、と
そういう少しの夢を見る

極私的な、その解放に世界への
固く閉ざされて見える
その世界への兆しという夢を

どれだけ微かであろうとも
開かれた世界の通路を
どこへなりとも至る、世界の通路を

それは世界もが
私たちに開かれた一人ということで
世界も、哀しみや怒りだけでなく
喜びも愛しさも
やはり持ち合わせていたのなら、と
そう、夢を見る

懐かしさに似た、この痛みは
そうして、ぼくの一つの夢となり
ぼく自身の哀しみとなり
ぼくは哀しみから逃れられず
ただ一人でも雨の冷たさに震えるだろう
2014-08-03 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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