ひとり気取り

光を遠ざけようとする浅い眠りに
それでも朝の音が訪れ
もう手放したい様々なものを
再び薄い視線の中にすら放り込んでくるので
だれもが孤独でない顔で歩く街に出れば
生気を失ったままの車が
視線の端までを走り去り、曲がり
捨てたい記憶は、やはり置いてきぼりだった
踏みしめる落葉の儚い感触を友に
不要になった日常を歩けば
鈍色に染まった風が向こうを吹き
危うい足元をさらおうとする
にぎやかなオープン・カフェの横で
顔を失った空ろな会話に首を傾げ
ただコーヒーの香りだけを楽しめば
口の中が想い出す甘味の記憶と
新しく開発された朝食メニューが蘇る
それとて砂の味に変わりはないけれど
戻らねばならないだろう
砂利のような部屋よりは幾分、マシなのだ
開き、招き入れようとする扉は
いつまでも、その力を失う気配もなく
力ないままに吸い込まれ
ただ夜の静けさを待ち、耐え
美しい夕映えを反射する窓ガラスに
少し涙を流し、気取っていた
2014-08-08 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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