古木譚

失ったものに、その大きさに
気付かぬ、人-むしろ
知らしめられているからこそ
気付こうとすらせぬ、臆病さ
失われゆくものは
ついに立ち去ってはいない
人こそが捨て去り、立ち去るのだ
独り立ち続けるだけの巨きな古木の影に
訪れるのは容易い
立ち去るのは もっと容易いことだ
夜は簡単に人を、古木を覆う
古木は変わることがないままに
影の濃さを夜と同じくする
 しかし人よ!
古木が変わることなどないのだ
屹立し続ける意志に
幾千年をも越えんとする根の意志に
変わることは、むしろ許されていないのだ
 それは一つの寓話である!
距離、もしくは時間、あるいは永遠性-
喪失を語れば、それらに行き着く
それらの前に人はあまりに無知
愚かにも立ち枯れるのだ、無防備に!
それゆえ知らぬことより、むしろ・・・
知ることこそが罪になるのだ
永劫の罪悪を作り出すことにすら
だから、お前は去るが良い、どこへなりとも
ない影を固い握手の内に収めたまま
うたかたの夢を、ただ
見続けるが良い
2014-08-09 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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