止まない・・・

内奥、その深部を目指す私よ
私の内への遡行を繰り返し挑む私よ
そこに彼女はいないのだ
虚無に似た狂気と空ろさを好む残滓たち
与えられた時間から逃れられないだけの
それ以外にお前に渡すものを
私は持ってなどいないだろう
私よ、どこまで沈潜し
身をひそめようというのか
夜の影のように消え、暁を恐れ
暴かれる何ものがあるというのだ
巧みな催眠にすら委ねられぬ頑なさ
ただ哀しい唄に身を寄せ
せめてもの慰安を試みる情けなさ
そこに彼女は影としてすらいないのだ
私よ、その虚しさを、しばし生きよ
弱くして自らの鼓動だけで地が揺れる私よ
奪われるまでの時間だけなのだ
その鼓動が刻み続けられる時の長さなど
陽ざしに照らされることすら出来ぬほどの
短さでしかないに違いないのだ
だから絶え間ない遡行にすら耐えよう
肉を裂いて神経を選り分け
神経だけを丁寧に切り刻む遡行
気絶すら許さぬほどに巧みな痛み
完全な狂いに至らせぬほどの
そこに彼女はいないのだ
私よ、その虚しさを、それでも生きよ
かの女の不在という幸運を生きよ
2014-08-12 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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