風景について

朝もやが晴れてゆくと
一つの風景が消えてゆく
世界は少し、小さくなるだろうか
二度は訪れない季節を
いくつか通り過ぎながら
風景は消えてゆく
波音だけを残した海のように-
ではなく
風だけを残した空のように-
でもなく
想い起されることもない
記録されない風景として消えるのだ
喪失は気付かれない
ただ少し、きっと世界は小さくなるのだが
すぐに元の大きさを取り戻し
元の大きさよりも大きくなる
そうして消えてゆくばかりの、
風景の中でしか私たちは、
語られる愛をも、持ち得ない
喪失される愛とは-
そして必ず喪失されるのだが
喪われゆく風景そのものなのだ
2014-08-13 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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