遠い夜

遠い夜から運ばれてきた過去を
ロウソクの火に掲げ
一枚の紙きれに、きれいに
まとめられた過去を
少し大きな炎に変えてしまい
哀しむのだろう
それでも消えることのない過去に
どれほど新たな未来を迎えても
埋没してゆかぬ過去に
むしろ、それは落葉なのだろうか
土に還り、木として草花として輪廻する
そこに死は、死としてではなく
生誕は、生誕としてではなく
ただ輪廻だけがあるばかりで-
やはり哀しむのだろう
美しさは残酷にも
過去に住まおうとする
だから人は美しさを畏れ、嫌悪さえする
美しさの中に住まう過去への執着に
今夜も、また風が少しはそよぎ
過去は遠い夜から運ばれてくる
2014-08-14 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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