永訣

-それは永訣であった
あらゆる孤独から無限遠に遠ざけられた孤独
あらゆる哀しみから絶対的に拒絶された哀しみ
そして愛惜に似た自嘲だけが響き

-それは永訣であった
なお剣の刃は研ぎぬかれており
なおも穂先は鋭利さに満ちており
そして地に伏すように放たれ

-それは永訣であった
敵を喪い、そのとき、その身も喪われ
あらゆるものからの距離や隔てはなく
ただ一色に、純一なる私への回帰
独りだけで構成された世界、私への
それは遡行に似る消失の歩みである
友は、その歩みに並ばない

-それは永訣であった
もう君は戻らないであろう
ぼくの想いはアテなき極遠を目指すばかりだ
ぼくは、ただ歩むだけのものである
君の永訣さえをも胸に刻み込みながら
ぼくは、ただ歩むだけである
しかし確かに、それは永訣であった
朝には訪れなかったが、それは永訣であった
2014-08-16 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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