不定形としての

喪われた愛の-
むしろ喪われる直前の愛の
その後を人は歩く
落陽が夕焼けを追いかけるのではなく
むしろ夕焼こそが落陽を追いかけるのだ
落葉が秋を追いかけるのではなく
むしろ秋こそが落葉をおいかけるのだ
喪われることにより生まれる-
それが愛であると
言い換えても良いだろう
私たちは、そういう運命を背負い
哀しく海岸線をなぞるのだ
不定形に消え、不定形に生まれする海岸線を
夕暮に向けての満ち潮に注意しながらも
夜には、すっかりと遠くへと後退してしまう
波音すら水平線の向こうにあるかのように
(そういえば水平線は記憶されない)
独り、独り、とつぶやいては
手の内をすり抜ける海岸線を追い
あきらめもせず砂を重ね
私だけの海岸線すら留めようとする
その反復の内に私たちは
痕跡としての愛を見出そうとし、涙する
無為な繰り返しとしての愛を
どうにか語ろうとさえして
せめて星々の間に沈めようとして
2014-08-16 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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