アジサイ

壊れたまま街をゆく心の
あてどない放浪に雨は降りかかり
ぬかるみに足を奪われて
伏す地の温かさ
指をすり抜けるぬかるんだ土は
少し泣いている色に見え
力なく握る弱さからさえ逃げてゆく
「ほら、もう陽が照っている」
降る雨、照る陽に同じく咲く
アジサイが告げる天気は怪しくて
苦笑いを誘い続けている
悪寒が襲い、軋む体の痛みは
想い一つすら記し得ない言葉に似て
蒼ざめた白い顔だけを
ボンヤリと向けてくる
距離だけが語るものがあり
遠さの中でだけ知られることがあり
喪うことでしか得られぬことがある
ただ、それだけのことだった
「ほら、もう雨が降っている」
たしかに街には雨が降り注いでいる
どんな街の隅であったとしても
今なら雨を、見つけることが出来る
2014-08-18 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

拝啓




Author mak From "空白"

想一葉、兼訪問帳

星々の冷却(書肆侃侃房)
渓谷0年(オンライン版)
Both by mさん

【 無意味という意味 】
すこしの風を追いかけて
【 短文 】
大海にも降る一滴
2015.07.17.

For Admin

落書内検索

月毎落書

一言お報せ

リンクは勝手に頂戴、削除してます
ご迷惑な場合は、ご一報下さい



メール・チェックは非常に稀です


BlogPeople

出現するかもエリア-転記候補