残夏としての魚群

風が空を目指す季節の通り道を
涸れ零れた泪が開き
秋は夏の去る後ろ姿を追いもせずに
冷たい風として生まれ、山から下りくる
海の火照りが止まないままの肌は
夜の冷えた砂浜に埋もれたままか-
それを愛と呼ぶのなら
すべてが愛と呼ばれる季節に私たちは
きっと別れを告げあうべきで
そのための激しい雨が降る
傘を忘れて打たれても冷えない雨が
それは自然の発情だから、さ
記憶されるのは眩しい陽の光
輪郭だけを残した二つの影
どうして、と問う人を置き去りに
次の夏はやってきて別の人を置いてゆく
別の私の前に、また新しく夏が生まれ
私たちは季節の通り道として
涸れ零れた泪のなかを泳ぐ魚群となる
2014-08-22 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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