遠ざかりのなか

窒息しそうな息苦しさに
大きく息をする
君の遠ざかりのなか
大気すら希薄になるようで
それは気のせいでしかないだろうに
それでも、せめて肺腑が生きているうちにと
君の遠ざかりのなかで
風景たちの色も薄れてゆく
要りもしないとうそぶいていた
風景たちが色を失ってゆく
与えられていたのは
そういった、なんでもないものたち
昇る陽の眩しさに変わりなくとも
顔を顰めることもなく
降る雨にすら打たれることなく
温かさよりも寒さを失う
私自身よりも影を失う
本には文字が記されていない
記されていても読める文字がない
世界が変わらず
そこにあっても君がいない
君がいないままに世界は
なにも変わらず
ぼくのなかの喪失だけが
せめて残ってくれるだろうか
そういう危うさだ
君の遠ざかりのなかというのは
2014-08-22 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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