夢見

もし夢見のうちならば
出来ることは少ない
人は自由を奪われた自由を
知ることすら出来ずにいる
それが一つの悲劇ではない
むしろ壮大な喜劇として夢見られる
地平線は限りなく遠方に後退し
あるいは一点にさえ収束している
動くのは夢見る人ですらなく
夢見られた世界である-
ただ独りだけの主人公
主人公と同族の端役たち
自分が自分と話をしている
自分が自分に怒り、笑い
哀しいこと、愚かしいことに
そこに愛の本当を感じることだろう
愛の不在を奪われたことすら、やはり
知ることが出来ず
独りいても孤独ではないのだ
誰も彼も、風景の一点すらも
夢見の人を愛しているのだから
ただの暗闇に過ぎない
そんな風景ですらもが
君の不在に向けられた哀しみの
なんとも不毛で、無味なこと
夢見のうちに君がいても
いなくても変わりはないのだ
想い出す渚には寄せる波がない
奪いに奪われて独り
夢見のうちならば
全き不自由のうち、私たちは
全き自由に投じられる
2014-08-22 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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