河口と海、電車

壊れた川の流れを波にすれば
ようやくに孤島への道を見出せるか
破壊され得ない破壊を歩み
割れた貝の哀しみに涙を零し、汀は赤く-
寄せくる波は、変わらず強いままだ
激しくテトラに砕けるまま
壊れた川は河口すら失ってゆくだろう
汽水に生きるはずの生物たちは
静かな終焉/狂気のなかに生まれ
明るい陽に照らされた血が砂浜に満ちる
海岸沿いを行く電車の速さで風を追い
花畑のなかに埋もれた孤独も少しは拾った
ゆかりなく埋もれていた彼を座らせ
一つだけ与えられた線路の継ぎ目を数えながら
車窓を走る風景を一つ一つ壊し
夜に近づけようともしていた
だのに、いまだ夕空にさえ遠過ぎる
喪われた川の流れを想い出し
孤島に繋がるさまを描こうとしたが
それは、どうも無理そうだ
私たちは孤独であった
孤独そのもののように孤独であった
二人並び、車掌も駅もない電車のなか
動かない風景を壊しながら
私たちは孤独そのもののように
無駄口をきかずにいられないほどに
孤独であったのだ
2014-08-25 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

拝啓




Author mak From "空白"

想一葉、兼訪問帳

星々の冷却(書肆侃侃房)
渓谷0年(オンライン版)
Both by mさん

【 無意味という意味 】
すこしの風を追いかけて
【 短文 】
大海にも降る一滴
2015.07.17.

For Admin

落書内検索

月毎落書

一言お報せ

リンクは勝手に頂戴、削除してます
ご迷惑な場合は、ご一報下さい



メール・チェックは非常に稀です


BlogPeople

出現するかもエリア-転記候補