遠きにありて、なお-

推し量れない重さを
どうして量れというのか、君は
波に砕ける光より軽く
一瞬だけしか生きない私に
重さを与えようとも言わず

寄りくる君よりも去りゆく君に慣れ親しみ
むしろ、その背だけを愛し始めたというのに
もはや存在は重さではなく軽さなのだ
色濃さではなく透明さなのだ
この身を切り刻まれる哀しみに
もう耐えられぬではない

片手で数えるに足る未来は
数多、あり得た過去にすら劣る
静かな詩集を開き、あるいは眠りに就くこと-
それが君の与えた残酷さだが
私も受け入れた残酷さなのだが

湖畔に立てば霧が訪れ
光度の低い星が徐々に消えてゆく・・・
しかし、それは見えないというだけの
今、裏側にある太陽さえ見えぬような
単なる物理現象に過ぎない(すべてと同じく)
だのに君は陽を見よと言うに等しく言う
「知らぬ、知らぬ!」
と、幼子のように叫べたら
とも、温かな胸のなかを想えば呟きも出来ない

枯木に水やりする残酷さだ、それは
しかし同時に、それが君の優しさだ
ゲームで不意に訪れるチャンス・タイム
ほとんど誰もが使うことの出来ない
チャンス・タイムに似て-

ああ、軽すぎて、なお丁度よいのに・・・
不在のものの如く、むしろ非在の如くに
死せる中也の情けなさを嗤うことも出来ぬ、か
-降り来たる蛍の重さも敵うまじ
 想い残され うらめしき哉

むしろ軽く、非在に近く軽く-
あまりにも遠い、この距離は・・・
そのまま軽さではないのか?
2014-08-29 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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