高度/深度

登る坂も、下る坂も喪われていた
私たちが出遭い、別れゆくだろう街には
どこの街にあってもそうであるように、
高度は友情や愛情さえをも語るに必要なものだ
しかし街には坂がないし、高さもない
あらゆる高度/深度が喪われたという以上に
追いつきようがない早さで喪われ続けている
花屋が好きだった少女が歩くには良いし
本を読みながら歩くのにも良いかもしれない
彼らは街に住まない人たちだから
しかし街から坂を喪わせているのは
もっと別の人/ナニカなのであって
つまり海も山も、あらゆる高さがないのでなく
浅い眠りも深い眠りもなく
深い愛も浅い愛もなかった
あらゆる仮定・虚構が許され認められ
あらゆる思考・感情が許されず廃棄された
あらゆる高度/深度の喪われてゆくなか
冷たさ-心の冷えゆく冷気だけを胸にかき抱き
街の隅という隅、街でない街を求める
身冷えする冷たささえ奪われないように
(それすら高度/深度だった)
2014-08-29 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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