君のいる季節

目が覚め、眠気が薄らいでいくと、もう
そこには君はいないで、ただ独りの時間が待っていたし
独りきりの時間のなかでは誰とでも話したし
誰とでも笑いあったし-(独りきりの時間のなかで
君と会えるとしたら眠っている時間?
それでも夢の波間にすら君が現れることはなく
(ああ、幻だったんだ)
と知ることしか残されずにいる
愛の不毛以前には哀しみの不毛が語られるように
越えるべき障害の前には越えるべき時間すらがなかった
乾いた笑いのように落葉が舞う舗道では
枯れることを忘れたままの落葉が
虚しさから遠い空虚の歴史を作り続けている
幾度も踏めば哀しみの一つも微かには蘇るだろうか
愛した無名の川を遡上して波打際に出たのなら
砂間に消えてゆく波に伝えて欲しいことがあったが
どの伝言もそうであるように忘れて/消えてしまった
君が誰であるかを忘れたのは、その前の季節-
昨日が、いつでも一つ前の季節であるように
今日も今日の季節としてだけ哀しみもなく終わるのだろう
明るい陽射しの下、空腹で美味い朝食をとりたくても
空腹がやってくるのは誰もいない闇の夜でしかなく
虚しさを流し込むように夜食を摂っては
なにかが足りないということすら忘れてゆくようだった
2014-08-30 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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