眠りに向かう

眠りに向かうとして-
向かう眠りになにを持ち込もうか
もう忘れた昨日には乾いた海岸線
その遠くへ逃げようとする貝
その不快な足音だけが響いている
もう諦めた明日には
霞み続ける山際が空になり代わり
消えるための地平線を探している
泣き疲れた今日には
空しいだけの虚構の涙が
滂沱の川となり君へと向かおうと
偽りの口づけを繰り返している
口づけの陰には静かな死-
死へと向かおうとする詩がある
もう蘇らない詩碑に刻まれ
忘却に溺れて刻印された詩を前に
息絶えるように眠る詩人がいる
眠る詩人に吹く風は
季節だけをまたいで同じ場所を吹き
その風のなかでだけ訪れる
向かう所のない眠りがあるだろう
覚醒に限りなく近い眠りであり
眠りに持ち込まれるのは
ただ永遠に訪れない覚醒、としておこう
2014-09-01 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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