海なのだ

濡れそぼる空に抱かれて海は
寒さのなかで、更の寒さを見
極寒の地へと周回してゆく海流となる
君のやさしさを冷たさとして
ただ凍るように立っていることを希い
海は垂直に切り立とうと氷河に沿う
すべて等しく従う重さに逆らい
氷河として広がろうとして海は
氷河に沿う
濡れそぼる空に抱かれる前には
温もりのなかだけにいたろうに
いくつもの漂流物さえ
海ではなく海流に従って
やがて海さえ海流に従って
だのに切り立とうとする海なのだ
ぼくらが波打際で記憶の足元を洗い
河口の大橋から並んで見通した海なのだ
決して許されないことだけに
許されてしまうような波は棄て
潮風さえ棄てた海なのだ
海流からすらも遠く隔たれてしまうように
昨日も今日も、明日も捨てた海なのだ
2014-09-02 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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