雲だけの薄茜

薄茜に染まった薄雲を見上げ
魚になってみれば
なんとも重い大気圏
息がつまる、その底で泳ぐことも出来ず
私たちは深海魚のようだった
愛を伝えるには明滅する光に頼るしかなく
昏さは愛を求める者に距離を与え
距離の分だけ愛は近づけば、と
暮れるより早く消えてゆく薄雲
夜の帳が開くまでに君はいない
昨日、訪れたはずの扉の向こうには
見知らぬ人だけがひしめきあっていて
佇むだけでしか愛は伝えられなかった
魚のまま橋を渡れば
川には自由気に見える魚が飛んでいて
空には鳥が泳いでいた
重い大気に押し潰された底で私は
渡れない橋の真ん中で
届かない愛に明滅を与えようと
いずこ知れぬままの愛を
底這って探しているだけだった
2014-09-03 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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