揺蕩う夜開前

夕暮が終わり
夜へと引き渡される隙間には
なにもない時間があって
喪失さえ喪われる
愛した人の記憶は探しても見つからないし
懐かしいアルバムも見当たらない
冷たい夏風を浴びて長袖を着ようにも
衣装ダンスの中身はTシャツだらけだし
哀しいであろう想いも見当たらなければ
空疎な想いすら湧いても来ない
「お腹の調子はどう?」
家人に聞かれれば
素直に答えられる貴重な時間だ
「どうにもアルコールの度数が
 濃すぎただけのようだよ」
(確かに消毒薬を呑んでる気分だった)
腸内には色んな菌がいるらしいが
私よりも主体性があるらしい
というよりも本当のところは
私が腸内細菌に寄生しているのだ
ああ、確かに夕暮は終わった-
それでも夜にならない時間には
そんな穏やかな揺蕩いがある
理由もなく切ない
そんな涙が流れる揺蕩いがあるのだ
2014-09-05 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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