君を探さない

どこに向かおうと
水平線から逃れられない君の横にいて
ぼくは波のようで
幾度も打ち寄せるのだったが
夜ともなれば
君は歩道橋を渡るより簡単に
水平線を越えて飛び立ってしまったし
ぼくはぼくだけに戻るしかなかった
(飛べない鳥だった)

孤独になるには、どの夜だって
光に満ち過ぎているし
しかし君だけはいないままで
前を歩く影は一人称未満だった

夜毎に季節を変えたし
季節毎に夜も変わった
君の不在は日常だったし
ぼくがぼくでしかないのも同じだった
枯葉が落ちるのはなんでもなかったし
雨が降ることも気にしなかった

ただ雪が-降れば頬に積もる雪が
君のキスを想い出して泣いていた
乾いたぼくの頬に積もって、すぐに
雪だけは泣き続けていた

そうして水平線を想い出しながらぼくは
壊れた記憶のなかに見つからない君を探し
探すふりをするだけで眠りに落ちた
2014-09-07 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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