紅/蒼

凍れるものだけが許され
ほどかれたものは鎖と楔を与えられ
凍れるものになることが強いられ
ただ滑るように生き
ただ割れるように死んでゆく夏の午後

強い陽射しさえもが鋭い雪明かりで
動くものすべて、鼓動すらも射抜き
血は流れずに鮮明な紅で染められ街は
紅に染められ

哀しまないものだけが許され
哀しむものは、さらに孤独と哀しさ
寂しさ、侘しさ-もろもろを手にして
歩けないだけの距離を歩かされ
歩けないだけの距離を前に
哀しみのなかに閉じ込められてゆく夏の午後

別離だけが救済となって出会うものすべて
偶然の出遭いすらも別れでしかなく
涙は許されないまま影は蒼く染められ街は
蒼く染められ

紅く、あるいは紅く
蒼く、あるいは蒼く

二色を透明にまで近づける断絶が横切り
それを愛と呼ぶまでの時間を歴史とし
ただ別れたままの二人の時間を止め街は
紅く/蒼く、あるいは紅く/蒼く

街を閉じる窓という窓
それを詩として語る絶滅を歩く預言者たち
天上の調べをして許さない悪魔たち
凍ったまま哀しまない、ことばたち
ことばだけで別れて別れのみに生かされる私たち

永遠に辿り着けない終わりだけに
向かおうとする夏の午後
2014-09-08 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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