断章化されない夏、金曜日

激しく降る雨を求め
乾いたまま暮れてゆく夏の金曜日

立つことすら出来ないほどの
孤独の激しさを求めると人波は
すべての断絶を飲み込んでゆく
抗う力こそを、と
好物の餌のように飲み込んでしまう

定理に従う愛の真理よりは、むしろ
愛に遠ざかる距離を求めれば
春の芽生えよりも枯れゆく秋
すべてを枯れ果てさせたままで涸れる冬だったが
季節のない季節を渡るだけだった

街を過ぎるスコールが遠くに見られるだけで
重ねられないままの歴史は再構築され
救済に似せて書き変えられてゆき
愛に満ちた都会では虚構化された孤独と
あらゆく詩が枯葉より軽く
ことばを手放してゆく

空疎化してゆく周辺こそが
より中心に近づいてゆき
水平線は密度を持って描かれ始める
空と海との境界線ではなく
空と海に加えられる存在として
水平線は描かれ始める

夏の金曜日には
穏やかな入道雲が海の方向から立ち上がり
静かで穏やかな夕立をもたらしながら
私たちの静まらない死を静かに降り過ぎ
数瞬間で乾いた夜に繋げてしまう
2014-09-09 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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