君への季節を幾重にも眠る

幾重もの眠りの窓をくぐったあなたが
運んでくれる真実からの遠さを
さらに幾重もの眠りで覆いながら
訪れを待たれぬ冬に出遭って
透き通りだけで口の渇きを癒した

春の香りは前の冬に
置き去りにしたままの冬だけで構成された冬を越えて
ただ一つの冬のなかでも眠り続けた
それが涸れた涙の凍る冬のなかであっても

砂は凍り、浜辺は激しい風に耐え
それらも共に眠りのなかを眠っていった
君の伝えるはずだった季節の音と
季節の哀しみも共に眠っていった

警笛が途切れた警告灯に
閉ざされた瞳が与える音は届かない
去ってゆく君への距離を眠りの重なりに加え
逃走のためだけに逃走される睡眠線-

窓枠に積もる三日月の欠片たちと
幾重にも隔てられた覚醒、
真実への遠さが眠りの深さとなり
ただ眠り続けられる冬のためだけの季節、冬
終わることのない唯一の季節としての季節、冬
2014-09-11 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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