山稜

上弦の月が下弦の幻を抱けば
砕けながら開く夜があるとして-
そのとき閉じるのが昼だとして
窓をまたげば輝く光が綴じられた詩集は
君が手にしたままで、部屋の眠りに就いている

君が辿り歩いただろう山稜は
奇妙な幾何学を示していたが
空に連なる厚みを喪ってゆく線だけが
視線の限界を定めるばかりだった

暖炉に燃える灯だけを頼る夜の寒さで君は目覚め
私を忘れてコーヒーを飲む
あるいは喪われた月を夜空に描きながら
枯葉散る音が、風音よりも強くても
君の吐息はさらに微かで
その静けさで私は君を想い出し
忘れられた私を想い出す
2014-09-11 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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