私/私でないもの

周縁たちが
むしろ地平ではないことが
色々な問題をややこしくし過ぎていて
あらゆる憂鬱を飲み込もうとしている

抒情たちの出発点は
決して<私>にはなかったし
むしろ<私ではないもの>が抒情だった

常に中心を維持しようとする何ものか
<私>は、その抗いのなかにあって
時間は嗤いながら<私>を過ぎていった

こうしていても
幾つかの哀しみが時間に連れ去られながら
<私>を過ぎていき、そして
<私>は置き去りにされたままになる
<私でないもの>が<私>を占めてしまう

もし友人と呼び得るものがいたのなら
それは一つの風景に過ぎなかった
限りなく<私>を不在に近づけようと
無限に膨張し続けてきた、ある種の風景である

語るべきものが<愛>ですらないことに私たちは
愕然とし、それを喪失として哀しもうとするが
その哀しみが<私>を置いて<私>をなきものとする
それだのに周縁は常に周縁でしかなく
<私>は<私>の軛を微かにすら逃れえないのだ

だから<私>は、ついに<私>を棄てる
意志/遺志として<私>は<私でないもの>を指向する
それは狂気ではなく正常な反射である
緻密に、また強大に仕組まれた<私>の自然反射である
憂鬱なる自然闘争としての自然反射なのである
2014-09-12 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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