雨は打ち続けている

夏中の冬を駆けて記憶は季節を喪ってゆく
時間という闇のなかに
空間という闇のなかに

季節が喪われてゆく記憶のなかで
呼び続ける背中、むしろ影が
冷たさを増してゆく雨に打たれている

待つ人だけに訪れる時間のなかで
季節は記憶を喪い、色を喪い
ああ、彼らこそが闇そのものとなる

乾いた河床を流れる雲のように
誰知らず自然の営みは巡るというのに
季節は、ただ一人にとらまえられて
もう巡ることを知らない

季節のない記憶のなかで喪われた季節を
それでも抱きしめながら泣くというのか
もう決して訪れない季節のいくつかのために
想い出されることを忘れた記憶のために
それでもあなたは泣き続けるというのか

雨は時間を忘れ、空間の広がりを忘れ
ただ泣き続ける姿にだけ降り、濡れることのない
その人だけが打たれ続けている
2014-09-19 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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