不条理の孤独

街を貫く不条理が壁を抜け
白いだけで誰も知らない壁を抜け
そっと公園のベンチに座ると
小さな、小さな幼児の手が開き
そっと母親の瞳が潤む

海までの距離はなくなり
公園には静かでたおやかな波が溢れる
時間の流れることのない波である
公園のフェンスは、なにも遮らず
しかし誰も入ることを許されない境界
一つの極限が、そこには生まれ
街の不条理は存在を許されないでいる
孤独な存在だけしか許されないでいる

母子が連れ立って夕陽のように去ると
あちこちのベンチには
街の不条理たちが草臥れて座り
母子の去るようには暮れてゆかず
雨すら降りそうにない曇天をただ見上げて
ビルを吹き抜ける風を待っている
自分たちを運んでくれる風が吹くまでを
2014-09-20 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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