犬を想い出している

五月に降った雨は秋雨に似ていたか
ただ冷たい、冷たい、と
散る葉の泣き声が聞こえるようだ
少しの晴天に消えるほどの薄さで
雨は止むように降っている
あなたの嫌った六月が
雨に見捨てられて訪れ、過ぎたが
八月の光は薄雲に弱過ぎて
どんな影も黙ったままで動けない
昨日と変わらない道に雪が積もり
誰もの足元が危うくなる今日
覚えている夢を数えながら眠りに就き
犬のように歩く犬を想い出している
枯葉をかき分けて降る雨に打たれ
人のように歩く犬を想い出している
2014-09-23 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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