リフレイン

再起動を繰り返す世界は
自動化作業を組み込まれて
いくども季節が巡ってくる

季節と季節の間にだけ降る雨と
君が送るだろう手紙には
壊れる手前で繰り返される再起動があり
そこに世界が介入してくる

知られることのない街を歩くと
きっと手紙が届くけれど
読むことの出来ない言語は
分からないだけの哀しみを背負い
いつかの解読を待つ意志に眠り始め
君は送付後の安堵に眠り始める

そうすれば今は一つの小屋の前に立ち
霧に咽る岩を抱きながら雲海を渡り
海の終わりで待つ君を待ちながら
繰り返す再起動の自動音を聴いている
電源を切る方法を探しながら
再起動の自動音を懐かしんでいる

街では知っているタイヤの軋音が道を示し
いくつかの曲がり角や交差点さえ現れる
並木道には数個分の秋の葉が積り
どの葉も枯れることなく佇むことを強制され
無意味に近づいてゆく再起動音を手に手に
訪れない季節を数えている

忘却という名のデータ消去さえ
いくつかは試みられたはずなのに
傷のように刻まれたまま変わることなく
流れ続ける水源を喪った川、鳥が降り立ち
なにものも得ることなく旅立ってゆく

詩法の哀しみは反復にあると詩人が言うと
乾きだけで吹く風が紙切れを煽り続け
詩人は黙って煽られる紙切れを抑え、見つめ
想い出し続ける人の名を覚えながら
再起動し続ける世界の雨、すべてを通り抜けて
むしろ切断されるべき電源の在りかを手放し
微かに生きる術を与えられるままに受け取っていた
2014-09-24 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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