黒い鳥の影

バイクの音を横切る黒い鳥の影に
それでも追いすがるのか
季節は幾度も泣いたまま留まっている
切断に切断を重ねられ
静かな湖に無数のさざ波が流れるように
季節は季節の血を流す
抱擁しようとする疎林は
まばら過ぎる自らを哀しみ
幾葉かの葉を散らしてみるが
山影は、そっとそれらを拾い集め
どんな影より昏い空に捧げている
黒い鳥の影をバイクの音が横切り
引き裂かれたまま路面をはみ出して飛んでゆく
天体を持たない地面を自由に
千切られ、さらに千切られ、無数に千切られ
黒い鳥の影は飛び続ける
追い続ける季節をも無数に引き裂きながら
季節の泣き声が聴こえなくなるほどに
無数になればなるほど
耳鳴りのように大きく響いてくる
季節の泣き声をも自由に飛び回る
不意の不条理は星の影
鳥影が鳥の形に引き戻される星の影
鳥影が宿り休んでしまう星の影
いくつかの月影をも許したのに
だからこそ、かそけき星の影に宿ってしまい
今は黒い鳥の影が鳴いている
辻を曲がって消えてしまったバイク音の替りに
今では黒い影が鳴き、季節は落ち着いて
いつもの時間が流れ始める
2014-09-27 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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