それは想い出

どうして水が
石ころのように転がっているのだろう
とっくの昔になくなった
古びたプールは真夏の最中
誰もいない落葉を抱えて静まり返り
それは想い出といえるのだろうか
一枚の絵画、むしろ一枚の写真-
いや、出来の悪い映画のワン・シーンのように
硬くなった水の表面を空に向けている
石ころとプールが重なり
知らない犬が疲れて伏せたまま
垂れた耳を動かしもせず
飼主を待つような目だけを薄開きすると
疲れた水が瘧から解放されたように
むしろ異次元にでも移されたように消え
プールにはさざ波さえ立ち始めた
止まった時は止まったままで
すべてが極限までスローモーションを押しすすめ
それでも停止までは至らずに
むしろ停止を超えて停止に向かっている
季節については、まったく想い出せない
真夏の最中であるという季節は
まったく想い出せない
2014-09-29 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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