少女の疾走/失踪

校庭の片隅に一本の古木が聳え
傾く陽が落とす日時計を少女が横切り
駆ける髪が金色を引いてゆくと
どこまでも風になびく草原が現れる

地平線の彼方から煙が棚引く草原には
荒々しい息をする馬が群れをなし
遠望する山並は雲に隠れ、また現れ
冷たく峻険な頂きを超えてゆく鳥の群れがいる
浮かぶ叢雲のようにキッと動かない鳥の群れがいる

少女のなかで息づく馬の群れと
少女のなかに飛んでゆく鳥の群れと
どこまでも広がってゆく草原は
もはや私たちのいかなる街も受け入れない
虚構だけを愛する脆弱な私たちを受け入れないで
しなやかさに軽やかな勁さを保って日時計を横切り
夕暮よりも夕暮れてゆく黄金の髪を携えて少女は
激しさと野性を増してゆくばかりの
自らの荒れ狂う息づかいのなかに消えてゆく
2014-10-01 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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