忘れ物をしただけのように舞い戻り

無惨に奪われてゆく自由しかないというのに、
どうして<表現>に立ち返るのか
束縛のない不自由の苛酷な冷たさが
ある一つの季節のように幾度も繰り返され
崩落する鳥の影さえ崩落する、
追憶のなかの墜落の途上で、ぼくは見る
投げやりな君の<愛の表現>を
なけなしのぼくの愛(に似せたもの)を
-きっと世界は既に死んでいて・・・
そう告げるだけで完結されてしまう書物が
突然に立ち上がる波を真似ては崩れ
茫然と立ち尽くすだけの誰かの肩を叩く
まるで忘れ物をして舞い戻った友人のように
そして実際には、その友人の顔など覚えていないどころか
どの過去/未来にも見たことすらありはしないのだ
結局、どんな無惨さ、苛酷ささえ、もう奪ってゆくことが出来ない
<表現>(誰も触れることが出来ない)だけが残され
ぼく/君には一つの表象/不可能性のなかの深さのない深度を
ただ、ひたすらに埋没してゆくことしか残されない
埋没を知ることすら許されない埋没しか残されない
2014-10-02 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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