街角|曲り角

曲がるだけで消えてしまう街角を
君の憂鬱な背中が曲がり続け
街は延々と追いかけ
無数の街角を作り続けている

その一つを曲り角と言ってみる
一つ方向にしか曲がれず
君を直線へと導いてゆく曲り角と
ほとんど狂気に満ち溢れて君は
私の視覚から消えるためだけに街角を求め
角ごとに、それでも一言を残してゆく

別れは意志に属するものなのだろうか
季節が継ぎ目なく移り変わることが
季節の不在に由来するように
別れは一つの季節の推移
継ぎ目なき季節の推移として訪れる

曲がるなら、きっと街角ではなく曲り角
街角には行先があり
想い出してしまう背中を追う街がある
通り過ぎる知り過ぎるほど知らない人々
見飽きるほど同じ人影や足音や
それらの必然として立ち現れる君にとっての私

私が曲がり角を曲がるとき
君は確かに泣きながら立ち止まろうとしていた
もし信号が変わることなく
車の流れに遮られなければ、私たちは
二人でさえ曲り角を曲がったことだろう
しかし私は一人だった

ただ一人、その曲り角を曲がり
そこから先は、もう誰もいない、ただの道
街なかにあって街を忘れ
人なかにあって人を知らない
そういう道の上で私も道と同じだった
君を知らないままの道として
一つの曲り角を与え続けていた
2014-10-04 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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