黒いビニール袋

街の空は乾いて明るく
黒いビニール袋はずしりと揺れて

新緑の濃い樹影が落ちる公園
不吉な小鳥の群れの気配は
あらゆる音から遠過ぎる
無音にすら、遠過ぎる

陽炎の漂う街路は広く
あらゆる人影は遠過ぎる
ずしりと揺れる、ビニール袋は黒い
その、抱えるなにかのように揺れて
ビニール袋は黒い

ビルの屋上を赤色灯が指示し
誰が頼りにするでもなく、ただ鮮やかに赤く
一つの物影が街を通り過ぎる
それは一つの心象の投影
誰かが置き忘れた心象の投影が
一つの物影となって街を通り過ぎるのだ

街を大きく横切る河には
いくつかのルールが沈んでいる
白い腹を見せたまま振り返る人もなく
いくつかのルールが沈んでいる

「パン!」と乾いた音が一度だけ響き
街の空は乾いて明るく
黒いビニール袋がずしりと揺れている
2014-10-05 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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