歩けない、歩みのなかを歩かされ

偽りの哀しみと
枯れた距離との狭間を街路として
歩いてはいないが歩んでいる
雨音と波音の狭間に秋が訪れるように
歩いてはいないが歩み続けている

いつも季節が止まったように止まり
凍った景色のなかで更に凍り
薄れてゆく視界だけを愛しながら
(せめて愛しながら)
波音の遠さを想い出している
君の足音に似た波音に向かって手を差し伸べながら
足音のなかでだけ眠る君を想い出している

詩片の数だけ涙を流そうとしながら
かわりに流れる涙のない数分だけ哀しんだ
詩人の数だけ愛そうとしながら
かわりに愛さない数分だけの孤独を抱いた

ただ聴きたいだけの君の声
その遠さの消えた絶望めいた氷点のなか
歩いてはゆけないが、歩みだけが残され
残された歩みのなかを君の幻影とともに
歩かされている夢を見る
覚めた瞳で夢に見ている
2014-10-06 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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