零距離ランナー

自らの詩の不能性に対峙させられて私は
車椅子の絶対的な重さのなかから君を見る
自在に疾駆する短距離ランナーの脚を以って
ただ立ち尽くしているだけの君を

呪詛の一つも呟くことはなく(呟けず)
私の上半身が揺れ、車椅子は軋音に沈む
歯噛みする音だけが空しく、それでも君は-

零距離ランナーは永劫、
孤独という孤独、あらゆる孤独に見放されている
健脚もて立つ君よ
背向けて立つているだけの君よ
そこに何が見えているのか
そこに何が聴こえているのか
そこには風が吹いているのか
そこには私が避け得ぬ、この雨は
降っているのか
2014-10-14 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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