一番星までの間に間に

あなたの優しいまなざし一つが私を哀しませるのだった。
晴れ上がった日、私は眩しさを理由にあなたを見ない。
曇りの日、私は仄暗さを理由にあなたを見ない。
雨の日、私は、あなたとの間に降る雨を理由にあなたを見ない。
私たちの足音が並んで響くとき、地平線は少しだけ近づく。
足音の幅分だけ近づいた地平線を横にスライドし、私たちは水平線を見やる。
不安に少しだけ震える私たちは夕陽に照らされる。
あなたの顔を見ない理由が一つ一つ、外されてゆく。
覗き見する横顔に佇む優しいまなざしが、あなたと私の距離を遠くする。
「一番星は、あのあたりに見えてくるはずだけれど…」
私は曖昧な返事さえ保留したまま、あなたの指先を見つめ、あなたと私の距離を縮める。
一番星を見失ったまま、私は哀しみのうちに光る星を見つめている。
2014-10-15 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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