青空

窓を叩く、微かに叩く音が私を怯えさせる。怯懦で怠惰な私の精神を、精神とも言い得ない微かな存在を。
実際、もはや<それ>は存在を保っているとは想えず、<私>という形態に憑依したなにかでしかないのではないだろうか-

暴風雨が去れば散々に散らかされたすべてのかろきもの、それらに強く共感を覚えて、だれもが早足で過ぎる街中で立ち止まり、残り風にすら怯える私は追いこされ、取り残されることに甘えを深くしてしまう。このまま薄明のように、あるいは日に晒された水たまりのように、だれにも気づかれずに、あったことさえ気づかれずに、などと。
ショーウィンドウに映る私は、もう私を離れている。だのに、そこには当たり前のように立っている私がいて、私は哀しむだろう。

大きく揺れながら雨粒を落とす大樹が並ぶ街路には、もう踏むほどの落葉もなくて昼時を知るのだろう。座るには冷た過ぎる椅子が共有されないまま、だれと問わずに待ち続け、私だけが一枚のハンカチを持って座るのだ。
窓からは決して見えなかった景色のなかで輝くすべてのなかで、青空を憎む私が生まれた。
2014-10-20 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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