あなたの声

-あなたの声が聴こえないの…
と、秋のただ中であどけない嘘を言い、朗らかに笑ってみたいの。

私には遠過ぎる、あなたの声に、その心に向かって、そのいくらかは本当なのだけれど。

秋の色は少し黄色なのかしら?
あなた越しに見える世界は、きっと黄色に染まった秋の葉色をしているな、と想い出す。

どこに行っても変わることのない、あなたの横顔と囁きと、
二人で育てた甘さが嘘のすべてだとして、私は嘘を愛そうと想う。
嘘の子を宿して嘘の痛みを耐え、嘘のままの日々を暮すのだろうと想う。

きっと嗤われるのは仕方のないこと。

朗らかにではないけれど、黄色く染まった秋のなかで私は問うのだろう、
-あなたの声が聴こえないのよ…
と、いつか訊いたことがあるのにと苦笑しながら、私は問うだろう。
2014-10-25 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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