むしろ、小径の心持ちで

どこへ至るかも分からない小径は、
緑の葉か、枯葉かも分からない樹木で覆われていて、
一体そこを、だれが通っているのかも分からない。
ただ緩やかな上り調子の斜度があり、
しかし決して舗装を受け付けることはなく
ただ古くから踏まれては踏まれては小径をなしている、
そんなものなのだろうと想う。

歩む人は見上げることがないので、代わりに見上げれば、
そこには遠くまで青い空が広がっているけれど、
小径に覆いかかる葉、もう今は緑の葉が生い茂っていて昏い。
喘ぎまでにはならない汗ばんだ息づかいが、
辛うじて、あるいは希望に似せたと言ってよいのだろうか、
生き生きとした鼓動を感じさせるようで、
どの耳も静かに傾いて穏やかに集中している。

未来には通じていないのだろうけれど、
微かな喘ぎは決して暗いものではなく
夕暮さえ、夜の闇さえ恐れる風はなく
ただ小径の足取りを確かめながら、
直ぐに途絶えてしまう足跡を刻んでいる。
淡い足音に似た足跡だけれど、
耳を澄ます人には見えるだろう足跡が、きっと、
刻まれているように想われる。
2014-11-02 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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