一輪の枯れた花の、あるいは一輪挿しの

許されない寂しさを、あるいは花に譬え託して
一つの影のなか、そこに拡がる世界に人は、
光を求めて人は彷徨っているのだろう、と

公園をゆっくりと通り過ぎる小舟には
一人の船頭が決して顔を見せずに乗っている
たわむ竿のしなやかさに隠された逞しさ
それ程の激流を、穏やかな公園が抱き
明るい親子の呼び合う声が抱き

君は河口を目指して花を投げ捨てる
それは一輪ではない

河口を目指すには一輪では足りないと君は言う
許されない寂しさを、譬え託すのなら
その影の裡、そこに拡がる世界、人、
光を求めて彷徨う人は、血は
河口に辿り着くには一輪では足りないのだ、と

小舟は、むしろ忘れられた一つの清水、
川蟹が住まい、甘い桃を陽のなかで食す清水
岩肌は常に濡れそぼり、空は碧さ以外を知らず
散る葉と拡がる葉が一つに溶け

君は許されざる寂しさを
どこに置いてきたのか
その寂しさを、求めて君は
誰を彷徨うのか、船頭は黙り込み
公園を、通り過ぎる
顔も見せずに



ざわめきの小舟を駆れ、寂しさなら
一輪の、枯れた花にだけ

求めよ
2014-11-16 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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