序章(夏)

まだ遠く、始まりにすら至らない序章、
その序章を巡る、いくつかの分断された波と波と
比喩にさえ至る君の滑らかな肢体、
その語る夏に、不在する、何か
(知っている、そして知っていた)

水平線を並べて眠る海岸線たち、と
彼らを抱く廃墟から訪れた漂流物の七月の愛
「もう一つ」を眠る、坂、そして
その向こう坂を越えてゆく、影のゆらめきに
一つの幻想が語り始める直前を、無数に分断し
ただ一機、航跡も残さずジェット機が渡る、大いなる海
海を渡り切る最後に息絶える、舟、そして船

終わりを告げる突然の狂音を静かに回り続ける、
画像のなかで笑う、夢を知らず、書く術を知らず、
詩人は唄う、泣きながら 笑うように唄いつづける

永遠の序章そして、永遠の終わりの前に至ることなき永遠の、
終焉にさえ対置された序章と序章との、息絶える序章-

繰り返される夏と夏との間だけを打つ波の哀しみと
もう一度…もう一度は繰り返されない、君の肢体の不在
繰り返し水平線に戻りくる、終焉としての序章を君が駆ける
詩人よりも詩人のような君が駆ける、駆け抜ける、序章
2014-11-20 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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