見つめている、そして眠っている

いつまでも壁を見つめている

無数の風の一つとなり、波となり
やがては戻る鏡の光、その一粒となり
<それ>は粒子の輝きを持つか、放つか
海岸線に平行に引かれる海岸線の涙、
君の背中を素通りしてゆく無数の、街の、かなしみに

振り返られない欲望を
深海の箱に譬え閉じ込めて夕暮れる海を
更なる大海に閉じ込めて、閉じ込めて

熟れるままに腐乱してゆく地平線と水平線が
垂直に交わるだろう一つの時間のなかに君を愛し
やさしさの響きだけを求め続ける、神の涙と
いくつかの色に彩られた贖罪の赦されざる運命を
神話に語られるだろう、いつかの秘密さえ
遠来の星の光に求めて彷徨うだけの微かな風

別れるべき君を、今こそ見出せるとしたのなら-

なぜ、いつまでも離れることが出来ないのか
一言にさえ拘束される、君の手足の細さよ、
触れるだけで折れる枯木より脆い
もはや宿るべきなにものさえ持たぬ心、いや、
むしろ魂とさえ呼び憚られるべき消失よ

家々のかなしき屋根にも降るだろう孤独なる時間
その孤独さえをも知ることの出来ない時間
その重力からも逃れられずに、すべてを諦めた時間

君は、そうして見つめる壁だけを想いうかべ、しかし、
無数の風の一つにすらなれない

決して戻らない鏡の奥にあって見つめる瞳の奥底で無限なる、
永遠の神話に遡行し続けて眠る、
あなたの夢にさえ眠ろう…そして、眠るだろう
2014-11-28 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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