それは、ぼくら新人類のカナシミに似て

腐敗する硝子の流れ込む運河を歩む船の影に
過積載の積荷の重みを掲げて
発揚する歌声は、いつまでも夜をまたぎ
遠くはいくつもの山向こうまで、
旅立って忘れられた、一人の男の元にまで

星を欠片に書き込んで、
踏まれる腐葉土の音に泣く
韻律の訪れに恐懼して留まる一言を、
夜が紡ぎなおせば糸車の、乾いた音が繰り返す哀しみに、
さらに重なる秋の落葉の冬への逃避行か

生物の気配を消して、地に這う私たちを消して

偉大なる神だけを残して、その人だけを残して

腐敗する硝子の割れる音が響くから
もう、あれら歌声を一本の枯木に託し
無人の船だけが、どこまでも運河を渡るから

ぼくら首より上のない新人類には
もはや歌う口がない、もはや歌聴く耳がない
旅立ったものを迎え入れれば知るはずの、瞳がない
ぼくら新人類には、ナミダを流す頬がない
ナミダを流す、理由がない
2014-11-30 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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