曖昧な孤高

目を見開いたまま瞳を閉じると、
ぼんやりと見えてくる黄色く、紅く、
切り取られたのは燃える岩肌だった。

矩形に突きだす様まで辿り着くと、
岩の輪郭が空の空虚な青さを際立たせてゆく。
しかし支える大地の不在と、どこまでも圧倒的な不毛、
振り払えない無人の荒野には、いつ、
雨が降ったことがあるのだろうか(そもそも?)。

ふと乾いた薄い白雲が横切る空を追い掛けて、
しかし、夕暮は遠過ぎる。
既にして明るい朝と昼、夜と並んで砂丘の頂上、
そこで夕暮を問い待ち続ける。

-砂丘は大地にはならないのかぁ?
-砂丘って大地ではないの?
-砂丘は大地の拒否だった!

問うものと問われるものが交互に入れ替わりながら、
少しでも確かさを手に入れようとしているのだ。
一人だけ訪れない夕暮を待ちながら。

曖昧さだけを彷徨う夕暮を待ちながら、
灼熱の冷気で尻から凍ってゆけば、
やがて静かに口も動けなくなり、
星座の語らいの向こうで微かな夕暮が流れ星のように、
すっと通り過ぎても気づかない。

黄色く、赤く、岩肌は切り取られたままで沈黙を保ち、
そこに夕暮が潜り込んでも気づかない。
最後にカサコソ、とサソリが後を追えば、
夕暮に気づかないだれしもすらが、いなくなる。
2014-12-03 00:00 : 試詩的終宴 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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